株式会社島津製作所(SHIMADZU CORPORATION)は、明治8(1875)年3月創業の、本社を京都市中京区に置く東証1部上場企業です。証券コードは7701で、精密機器に業種分類されている通り、計測機器・医用機器・産業機器・航空機器・海洋機器・磁気計測機器等において最先端の製品・サービスを提供しています。
従来の分野のみならず、半導体・液晶関連、バイオ・環境関連にも積極的に携わっています。平成14(2002)年には現在も在籍する同社エンジニアの田中耕一氏が日本人12人目のノーベル賞(化学賞)を受賞していて、ノーベル賞受賞者を輩出した企業としても有名です。
とりわけ医療機器には定評があり、平成29(2017)年にはノロウイルス検出試薬キットを発売し、従来以上にノロウイルスの検出を簡便・迅速・高感度化することに成功しました。その技術を応用して、この度世界中で深刻な社会現象を引き起こしている新型コロナウイルスの検査キット開発に着手し、今月中にも製品化すると、本日令和2(2020)年3月4日に発表しました。
島津製作所の画期的な検査キット
同社発表によれば、発売後は月に数万件の検査分のキットを供給する予定であり、将来的には月10万件分程度を目指すとのことです。技術に定評があり社会的貢献度も高い島津製作所には、各方面から新型コロナウイルス用検査キット開発に対する強い要望があり、その期待に応える形となりました。
現在はPCR(遺伝子増幅)法というウイルス検出を行っていますが、受け入れ態勢も十分に整っていない上、鼻や喉から採取した検体からウイルスのリボ核酸(RNA)を精製するこの方法では検査自体に約30分も掛かります。しかし同社がノロウイルスの時の独自の技術を応用して製品化する検査キットを用いれば、たったの5分程度に短縮できます。
また判定時間も、現在のPCR法では最短でも1時間半から2時間程度掛かるところを、1時間程度に短縮できるそうです。検査自体が飛躍的にたくさん出来るようになる一方で、時間は大幅に縮小できるわけで、これを画期的と言わずして何と言いましょうか。
最新ニュース
本日の島津製作所の公式発表を見てみましょう。午前10時に記者発表しています。
喜びの声も次々とあがっているようです。有難う、島津製作所!
まとめ
- 島津製作所が巷を揺るがす新型コロナウイルスの検査キットを開発、早急に発売される。
- 検査キットは同社のノロウイルス検査キットの技術を応用、技術に定評のある同社が各方面からの要望に応える形となる。
- 島津製作所はノーベル賞受賞者を輩出している優良企業であり、世界中の窮地を救うことに少なからず貢献してくれることを切に願いたい。
株式市場が世界中で低迷し続ける中、こうした企業の株価は注目されますよね。それで経済も活発になっていけば一石二鳥ですよね。