愛知県瀬戸市の定光寺で見逃せないものは夜景と紅葉、そして御朱印!

定光寺参道入り口の道標。定光寺へは本来ここから山道を歩いて登って行く。

愛知県瀬戸市にある定光寺じょうこうじという寺院は、どちらかと言えば、日頃はひっそりとしていて、地味で静かな所です。

しかし本当は、見どころ満載で見応え十分な場所なのです。定光寺は風光明媚な所で、山あいから見渡す風景は昼でも美しいのですが、夜景は特に素晴らしいです。秋になれば周りの木々が鮮やかに色付いて、見事なまでの紅葉を楽しむことができます。

また定光寺は数々の重要文化財を有した歴史ある寺です。江戸時代には尾張徳川家に庇護されることとなり、その格調の高さはここの御朱印にも表れています。

そんな定光寺の魅力について、ここで紐解いていきましょう。

愛知県にある定光寺

愛知県に定光寺というところがあります。でも一口に定光寺と言っても、実は色々な定光寺があります。

まずひとつは、鉄道のです。JR東海中央本線.始発駅の名古屋から10番目が定光寺です。

だから定光寺と言えば、この定光寺駅及び定光寺駅周辺を指す時があります。定光寺駅は山の中腹にあって、眼下に庄内川を見下ろす風光明媚なところです。

また駅前には、かつて観光名所として賑わいを見せていたであろう巨大な廃墟ホテルがあることで有名です。

また定光寺は定光寺公園を指して言うことがあります。定光寺駅からは庄内川を渡って、反対側の山のつづら折れになった県道を登っていったところにあります。

そこはこれと言って何か特別な施設があるわけではなく、広大な緑地が横たわるだけの、本当の意味での公園です。

しかし春先には周囲の山桜が咲き乱れるため、その季節には桜の名所として今でも人気があります。

次なる定光寺は地域名としての定光寺です。この辺り一帯の広い地域を、瀬戸市定光寺町と言います。

そして最後の定光寺は、まさしくその名の通りの、としての定光寺です。本家本元の定光寺と言って良いでしょう。

寺の定光寺の歴史は、駅や公園や町名のものとは比べものにならない位古いので、この寺がここにあったからこそ、この近辺に他の色々な定光寺が後からでき上がったわけです。

ちなみに庄内川を挟んで向こう側にある駅としての定光寺は同じ愛知県でも春日井市になり、あとの定光寺は全て瀬戸市になります。

定光寺という寺の見どころ

寺としての定光寺は、定光寺公園北側の山を登ったところにあります。寺までは車でも上がっていけますが、昔ながらの石段の参道を歩いて登っていくのも良いでしょう。

定光寺は臨済宗の寺院で、山号を応夢山おうむざんと言います。創建は建武3(1336)年とされています。あの有名な、後醍醐天皇の建武・・の新政の建武・・ですから、南北朝時代の話です。

このように非常に歴史の古い定光寺には、本堂をはじめとして数多くの建造物が、重要文化財に指定されています。

現存する本堂(仏殿)は、創建から幾度かの火災による消失を経て、明応2(1493)年に建立されたもの。国の重要文化財に指定されている。

定光寺は紅葉の名所として知られており、普段はそれ程参詣者で溢れるようなこともない定光寺も、この時期だけは別です。

例年11月になると1ヶ月間もみじまつり・・・・・・が開催されて、鮮やかな色に染まった紅葉が、古刹の味わいをより一層引き立ててくれます。

この時期になると、境内西の展望台の側には期間限定で茶店がオープンします。茶店ではみたらしと五平餅、おでんに木の芽田楽、ぜんざいやところてん、それに甘酒といったものを売っています。掘立小屋に毛の生えた程度の、有名どころの縁日のような屋台の賑わいとは比較にならない程の規模ですが、或る意味本当の茶店という感じです。

なので茶店で買った団子の1本でも手に持って、展望台から眼下の紅葉を眺めてみれば、それなりに満ち足りた気分になれるのではないでしょうか。

展望台手前には車で上まできた時の駐車スペースがあります。普段はそこだけで十分ですが、その裏手には更に広大な敷地があり、そこは紅葉の時期などには、恐らく車で一杯になるのでしょう。

そこにはいくつかベンチが置かれていて、紅葉の季節に限らず一年を通して憩える場所になっています。

展望台より名古屋の街を見渡す。夜景が素晴らしい。

山あいから名古屋の街並みが見渡せて、昼間も素晴らしい展望ですが、夜ともなれば遠方の明かりが光煌めいて、この上もなく美しい夜景を目にすることができます。ただ、ここは隠れた名所ですので、夜な夜な夜景見物だけに行く場合には少し注意が必要かも知れません。

ここはちょっとした山の中にあります。山道は舗装はされていますが、狭くて曲がりくねっています。夏を過ぎれば、夜は意外と冷え込みます。そして元々人気ひとけの少ない所です。私も夜に行ってみたことがありますが、明かりも少なく、後続車もなく対向車もない、暗くて馴染みのない山道を登って行くのにはさすがに緊張感を覚えました。

そんな、ちょっと危険でちょっと寂しい場所ですから、逆に夜景を見るという目的を果たした時の充実感というものは、ひと際大きかったことを覚えています。

定光寺の御朱印

定光寺は尾張徳川家との繋がりにおいても魅力的なところだと思います。寺には尾張徳川家の始祖である徳川義直の廟墓と、尾張徳川家代々所縁の人達の納骨堂があります。

実はこれらの建造物は厳密に言えば定光寺ではなく、今でも現存する尾張徳川家個人の所有物であることは、あまり知られていません。

しかし江戸時代を通して、尾張徳川家の厚い庇護を受けてきたことは間違いありません。

だから御朱印をもらえば、尾州藩祖廟所と、ちゃんと尾張徳川家との強い絆が示されています。とても貴重でありがたい御朱印です。御朱印は本堂横の拝観受付で書いてもらえます。一枚300円です。

ただし廟墓も納骨堂も定光寺の所有物ではありませんので、尾張徳川家を由緒として語ることはできません。定光寺の御朱印に三つ葉葵の御紋までは押されていないのはそのためでしょう。

御朱印には尾州藩祖廟所と記されており、尾張徳川家との関連の深さを物語っている。

参拝者はそれ程多いわけではありませんが、寺自体は歴史もあって立派な構えですので、受付に行って誰もいないようなことはありません。私の御朱印はまだ30歳前後と思われる、年の若い僧侶が書いてくれました。

その僧侶に興味を持って、こちらがいろいろ話し掛けると、自分は近隣の町からの通いの僧侶だとか、実家も寺で、ここで修行中なのだとか、御朱印を書きながらでも何ひとつ面倒臭がる素振りも見せずに、にこやかに答えてくれました。

厳かな雰囲気に包まれた寺ですが、寺の人たちは人当たりが良くてとても暖かい感じでした。

まとめ

  • 愛知県で定光寺と言えば、駅名としての定光寺、公園としての定光寺、地名としての定光寺、寺としての定光寺を指します。駅の定光寺は春日井市にありますが、他の定光寺はすべて瀬戸市です。
  • その中で寺としての定光寺が歴史的に見ても一番古く、本家本元の定光寺と言えます。
  • 応夢山定光寺は、建武3(1336)年創建の古刹です。
  • 定光寺の紅葉はとても綺麗で、例年11月には、もみじまつりが開催されます。
  • 定光寺の展望台付近からの眺めは絶景で、夜景の名所でもあります。
  • 江戸時代の定光寺は、尾張徳川家の厚い庇護を受けていました。
  • 定光寺の御朱印には尾張徳川家との深い関わりが記されています。

寺には十分な駐車スペースがあって、車で横付けできますが、古刹の雰囲気を満喫したいのなら、やはり石段の参道を徒歩でゆっくり登っていくべきでしょう。

参道は、古刹の雰囲気を味わうのに相応しい山道でもある。

その場合でも、車の置き場所の心配は無用です。定光寺公園から参道入り口まではすぐ近くです。定光寺公園には、無料の広い駐車場が何ヵ所もありますよ。