窪田正孝はその外見の与える印象が優しげで爽やかなところが朝ドラ受けするのか、すでに過去に2回NHKの朝ドラに出演しています。そしてこの度「エール」という新シリーズの出演も決定し、これで3度目の登場ということになります。
しかも「エール」では物語の主人公を演じることになっています。つまり、このドラマの主演は、窪田正孝だということになります。
ということは、窪田正孝が朝ドラのヒロイン役に決まったということなのでしょうか。マスメディアがジェンダーフリーを叫ぶ昨今、NHKが率先して朝ドラの改革に乗り出したのでしょうか。
確かに窪田正孝は、体もそれ程大きくはないようですし、顔はイケメンながらも中性的なところがありますから、思いきってヒロイン役を引き受けたのかも知れませんね。まさかとは思いつつも、実際のところはどうなのか調べてみました。
目次
窪田正孝のプロフィール
中性的な妖しい容貌が魅力的な俳優の窪田正孝。全体的にも華奢なイメージですが、そんなイメージなどお構いなしに服を脱ぎ捨てて、惜しげもなく披露する裸の上半身は、妖しいどころか惚れ惚れする程美しい姿です。
その鍛え上げられた肉体は、特別な筋トレなどはしていないと本人は語るものの、中学生の頃から熱中した激しいスポーツを起点として知らず知らずのうちに作り上げられてきたものらしいです。彼の演技について語る時、その肉体美が魅力のひとつであることは疑う余地もありません。
しかしもちろん肉体美だけを売りにしているのではなく、役者という表現者としての名声を彼はすでに得ています。そんな彼のプロフィールを覗いてみましょう。
- 昭和63(1988)年8月6日生まれ
- 神奈川県出身
- 身長175㎝
- 血液型B
- 神奈川県立神奈川工業高等学校機械科卒業
- 配偶者は女優の水川あさみ
- スターダストプロモーション所属
工業高校の機械科で学んでいたみたいですが、今でもその知識や技能を何かに役立てているのでしょうか。公式サイトはこちらをクリック!
デビューから朝ドラに出演するまで
3人兄弟の三男として生まれた窪田正孝。芸能界には別段興味もなく、整備士を志して工業高校に入学し、機械科で勉強しました。
そのせいか、今でも大の車好きで、結婚する前は現在夫人となった水川あさみを愛車のマツダ・ロードスターの助手席に乗せて、デートしていたそうです。高級外車ではなく、一般的な国産車というのがこだわりを感じさせますし、親近感を覚えますよね。
勉学の傍らガソリンスタンドでアルバイトをしていたというから、整備士はかなり本気で目指していたのではないかと思いますが、それには別の理由もあったようです。彼は大の車好きであると同時に、異常なまでの洗車マニアであり、スタンドで働いていたのは思う存分洗車がしたかったからでもあると、後に冗談か本気か分からないながらも本人が語っています。
オーディションを受けて芸能界入り
ところがこんなに容姿端麗かつ肉体美の好青年を間近で見続けてきた母親が、このまま黙って窪田正孝が整備士になってしまうのを許しませんでした。彼は母親の勧めに従って、専門情報誌から現在所属のスターダストプロモーションのオーディション記事を見つけて応募し、見事にパスして入所することになったのです。
平成18(2006)年4月には深夜ドラマとはいえ主演として俳優デビューしたといいますから、高校在学中の話です。しかしその後しばらくは泣かず飛ばずの日々が続きました。
平成20(2008)年4月、三池崇史制作総指揮による「ケータイ捜査官7」というテレビドラマに再び主演として抜擢されたのが大きな転機となりました。この番組は30分枠ながらも隠れた人気ドラマとなり、放送が1年も続く結果となり、窪田正孝の初期を代表する作品となったことは間違いありません。
NHKでも好演
これを機に出演作は増えていき、翌平成21(2009)年1月には時代劇にも主役で初挑戦を果たします。それがNHKの「浪花の華~緒方洪庵事件帳~」でした。
これでNHKにも好感を持たれた窪田正孝は、今度はNHKの看板である朝ドラに起用されます。半月ちょっとの短期間の出演でしたが、平成22(2010)年前期の「ゲゲゲの女房」での漫画家の卵役が朝ドラデビュー作です。
平成24(2012)年には「平清盛」に、主人公清盛の嫡男である平重盛という重要な役でNHKのもうひとつの看板である大河ドラマの待望デビューを果たします。完全にNHKに必要とされた窪田正孝は、その2年後の平成26(2014)年前期には朝ドラ出演2作品目となる「花子とアン」で、主人公に絡む重要人物として全期間を通して登場することになります。
その後NHKからはやや遠ざかったかに見えましたが、「花子とアン」から6年を経た令和2(2020)年、前期朝ドラで窪田正孝がNHKに帰ってきます。しかもその朝ドラ出演3作目「エール」では、何と主人公に大抜擢されるのです。
3度目の朝ドラ
朝ドラの主人公と聞くと大方の人はヒロインを連想されると思います。それ故とうとう窪田正孝は女形まで演ずるようになったのかと思われる人も中には少なからずいらっしゃるかも知れません。
当の窪田本人も、今回のオファーについては昨年2月28日の制作発表会見の場で、「朝ドラで主演とは、自分が女性と思われてるかなと一瞬勘違いしてしまった」と語っているくらいです。でももちろんヒロインになるわけではありません。
朝ドラの主人公
朝ドラ第102作目「エール」は福島出身の偉大なる作曲家、古関裕而をモデルにした作品であり、朝ドラでは珍しく男性を主人公にしたドラマです。ただ、珍しいというだけで今まで一度もなかったという話ではありません。
それでも前回の男性が主人公の朝ドラは、丁度窪田正孝が前回出演した朝ドラ「花子とアン」の次に放送された作品、すなわち平成26(2014)年後期の「マッサン」になりますから、実に5年半振りということになります。「マッサン」はニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝がモデルで、主人公の亀山政春役を玉山鉄二が演じました。
この時のヒロインは竹鶴政孝を公私共に支え続けた妻の竹鶴リタ、ドラマ上では亀山政春の妻である亀山エリーで、その役をシャーロット・ケイト・フォックスが演じ、外国人初の朝ドラヒロインとして話題となりました。オープニングクレジットのトップが玉山鉄二でしたので玉山が主役であることには違いないのですが、どちらかと言えば夫婦二人三脚で共に歩んだ半生を描いたドラマでした。
主役でなくてもヒロインはヒロイン
今度の「エール」もやはり主人公の業績のみ殊更描くものではなく、「マッサン」同様に夫婦愛をたっぷりと詰め込んだドラマになるのではないかと思われます。そのヒロインとなる妻役は、今をときめく若手人気女優の二階堂ふみが、わざわざオーディションを受けて選考されたといいますから、かなりの熱の入れようです。
「自分が主役だからという気負いは全くなく、むしろエールの看板はやはりヒロインである二階堂ふみだから、彼女がこの作品でしか出せないものをのびのびと出せるような環境を作っていくのが自分の役目」とは、昨年12月18日に行われたスタジオ取材会に出席した際の窪田正孝の弁です。いつもふたり横並びが基本、ヒロインあっての主人公という立場をあくまでも貫くようです。
この記事のまとめ
- 窪田正孝は過去に2度NHKの朝ドラに出演していて、今度の「エール」で3度目となる。
- 「エール」ではついに主役の座を射止めたが、決してヒロインに選ばれたわけではない。
- それは男性が主役の朝ドラであるためだが、それでもむしろヒロインを引き立てる主人公を窪田正孝は目指しているようである。
ちなみに年の差婚としても話題となった、結婚相手の水川あさみは5歳年上の姉さん女房ということで、イメージ的にも彼女の方が目立った存在になっていますよね。朝ドラ同様やはり私生活のヒロインにも、花を持たせる控えめで気の利いた主人公に徹しているのでしょうか。