エイプリルフールの意味と由来!2020企業や芸能人のネタが待ち遠しい?!

エイプリルフール程世界中に広まっている共通認識はないのではないでしょうか。4月1日には、誰もが気の利いた冗談を飛ばして、誰かを一杯食わせてやろうと目論んだことがあるのではと思います。

通常では倫理に反しかねないこのような人の騙し合い。それが何故4月1日という日に限って許されるのか、考えてみれば不思議な話です。

そんなことを気に留めて4月1日を迎えている人は殆どいないでしょうが、この際疑問に思ってみるのも良い機会かも知れません。そこでエイプリルフールの意味や由来について調べてみました。

また近頃では、社会に大きな影響力を持つ企業や芸能人などが、4月1日が来るのを待ち望んでいるかのように、その日になると一斉にエイプリルフールネタを披露し合います。一昔前までなら考えられない現象ですが、その背景も探ってみたいと思います。

2020年のエイプリルフールは、これらの企業や芸能人のネタで溢れかえるはずです。どんな洒落たネタが出てくるのか、お手並み拝見といきましょう。

エイプリルフールの意味

4月1日は人を欺いても許される日とされています。それはあまりにも有名で、何故かしら皆物心付いた時から知っているくらいですよね。

ですから4月1日がどんな日なのかといった細かい説明はここではしません。ただ、その日に使われるエイプリルフールという言葉の意味については、きちんと説明しておいた方が良いかと思います。

エイプリルフールというのは、’April fool’という英語の日本語読みです。よく四月馬鹿と和訳されているのを目にする通り、本来は4月1日に各地で伝統的に行われているジョークに騙される人のことを意味します。

4月1日のことを万愚節とも言ったりしますが、万愚節はエイプリルフールのことではありません。万愚節の英語は’April fool’s Day’もしくは’April fools’ Day’であり、つまり万愚節とはエイプリルフールの日・・のことです。

エイプリルフールは人を指しますから、騙される人はひとりの時もあるでしょうし、複数の時もあるでしょう。むしろシチュエイションとしては複数形で使われることの方が多いかも知れません。

だから騙した人が騙された相手に発する「バ~カ」といった類いのからかい・・・・の言葉として用いられる時も、’April fool!’であったり、’April fools!’であったりします。ただ日本語は曖昧さを売りとする奥ゆかしい言語ですから、敢えて単複の区別をつける必要がないわけですが、エイプリルフールとエイプリルフールの日の違いは、ちょっと意識しておいても損はないのではないでしょうか。

エイプリルフールの由来

しかしそんな原理原則じみたことを論じていても息が詰まりそうですから、ここでは4月1日にちまたで繰り広げられる行動全般を指して、エイプリルフールと呼ぶことにします。人を騙しても許される日といっても、あくまでも騙された側が真実を知った時に、ニコリとしてしまうような楽しいものでなければならないのは言うまでもありません。

エイプリルフールは英語ながらも、その由来は英語圏なのかといえばそうとも限らず、はっきりしていません。それどころか、16世紀のフランスの国王シャルル9世の突然の改革に対する市民の抗議から始まっただの、インドの仏教僧が座禅修行を終えた時の祝いの行事に基づくだの、古代ローマの支配者層のお遊びが発端だの、はたまたキリスト教説だのノアの方舟説だのと、各方面にわたって様々な由来があるくらいです。

日本には早くも江戸時代には中国経由で伝わったとされています。その当時は馬鹿とか愚かとかではなく、ややアレンジが加わって「不義理の日」として広まったのですが、これは律儀な日本人にとっては、嘘つきは泥棒の始まりに過ぎず、そんなことで人をからかうものではないとの観念があったからでしょう。

日本でエイプリルフールという言葉が使われるようになって以降も、そういった風潮はつい最近までありました。欧米ではマスコミやメディアまでもが、この日の行事に進んで参加して楽しんでいましたが、日本では個人レベルの間では通用していたものの、公共性の高い場での行いは慎まれていたのです。

最近のエイプリルフール

ところが今では、テレビやラジオでコマーシャルを流さなくても、新聞に広告を掲載しなくても、もっと気軽に情報発信できる場が構築されてしまったのです。インターネットは短期間で従来の社会観念を、いとも簡単に変えてしまいました。

だから企業が、これ程便利な宣伝道具を利用しないわけがありません。むしろ他社に遅れてなるものかと、専門の部署まで設けて我れ先にの勢いで、ツイッターをはじめとするSNSを通して自社の情報を拡散してきます。

エイプリルフールなどは格好の宣伝材料であり、各社こぞってウィットに富んだネタを仕込んできます。一年365日または366日のうちたった1日だけのための、他に使い道のない宣伝ですが、掛かる費用は所詮SNSですから全く大したことはなく、逆にそれで企業の注目度がアップすればしめたものです。

企業の業種も多種多様で、ほとんど隔てがありません。また個人では多くの芸能人が、やはり好感度をアップさせようと、頭を絞ってこの一年に1度きりの嘘つき大合戦に参戦の名乗りをあげてきます。

ジョークの内容も千差万別ですが、2019年の場合は丁度4月1日に新元号が発表された日とあって、それにまつわるネタが多い傾向にありました。そういう意味では、後から読み返してみてもその時代背景が分かったりして、必ずしも当日のみ有効な限定的なお遊びとは言えないかも知れませんね。

企業も芸能人も、2020年はどんなネタで私達を楽しませてくれるのでしょうね。かつてはタブー視されていたものも、今となってはそれが待ち遠しいものとなっているようです。

この記事のまとめ

  • エイプリルフールとは本来人を騙しても良い日のことを指すのではなく、嘘によって騙された人を意味する言葉である。
  • エイプリルフールの由来は諸説あり、はっきりしていない。
  • 近年のSNSの凄まじい発展で、企業や芸能人がツイッターなどを通じて盛んにエイプリルフールネタを発信するようになった。
  • かつて日本では影響力の大きい立場からの真実でない発言はタブー視されていたが、2020年のエイプリルフールにはどんな上質なネタで楽しませてくれるのか逆に待ち遠しいくらいである。

SNSによるエイプリルフールネタの情報発信が大流行ですが、必ずしもウケるものばかりではなく、中には不評のものもあるようです。だからあまり調子に乗り過ぎて、スパイスの効き過ぎたジョークは発しない方が無難でしょう。

SNSは手軽に利用できる反面、自らの思惑に反して猛烈な非難やバッシングを被る場合が時としてあります。その点を肝に命じて、覚悟の上でやるべきでしょうね。