高校野球甲子園春の選抜2020出場校日程時間発表!チケット購入方法は?

甲子園の春の風物詩である高校野球は、予選からの総勝ち抜き合戦による夏の大会とは違って、選抜によって出場校が決定します。いわば選ばれしエリート集団のみに出場資格が与えられるのであり、夏の、負けたら終わりといったような悲壮感とは全く別の雰囲気が漂います。

2020年の出場校である32校の選考が終わって、その結果が発表されました。しかしその32校は、どのような基準に基づいて選ばれたのでしょうか。

その疑問について、出場校の詳細と大会に関わる日程や時間といったスケジュールも交えながら、できるだけ丁寧にお答え致します。また是非一度は観戦してみたいという方のために、チケットの購入方法についても述べておきたいと思います。

選抜高校野球

センバツ甲子園として知られる春の高校野球。正式名称は、選抜高等学校野球大会です。

ご存知の通り、高校野球は夏にも開催されていますが、同じように見えながらも、両者の間には幾つかの相違点があります。歴史の違い、主催者の違い、出場校数の違いなどある中で、最も決定的な違いは、出場校の選考基準ということになるのではないでしょうか。

夏の高校野球は、各都道府県大会での優勝校が甲子園行きの切符を手に入れることができます。つまり予選の段階から、全て勝ち進まなければならないということになります。

大変といえば大変ですが、見方を変えれば、それまで大して実績のなかった学校でも、時の運に任せてでも勝ち進みさえすれば出場権を得られるのです。ですから場合によっては、いわゆる下剋上的現象も起こり得るわけです。

現在では都道を除いた45府県からの各1校ずつに、競合校の多い東京都と北海道から各2校ずつの、計49校が甲子園球場で勝負に挑みます。例外的に出場校数が増える年もありますが、基本的にはこうです。

夏の高校野球の正式名称は、全国高等学校野球選手権大会です。予選からの過程も考慮に入れて、これ程の出場校数がある中で勝ち抜いていくことに対して、この選手権即ちチャンピオンシップの付いた名称は、確かに相応しい気がします。

ところが春の高校野球はそうではありません。出場に至るまでの選考基準が違います。

夏の高校野球という一大イベントが終わった後の高校球児の目標は、秋の各都道府県大会と、それを踏まえた地区大会に移ります。地区大会の地区とは、春の高校野球の出場校を絞るための独自のものですが、東京都と北海道はそのままそれがそれぞれひとつの地区となります。

それ以外の地区大会には、各府県大会での上位2~3チームが出場し、トーナメント形式によって試合が繰り広げられます。各地区大会の優勝校は、11月に開催される明治神宮大会に出場し、頂点を目指します。

これらの経緯の総合的評価によって、高校野球連盟の推薦によって本大会への出場が決まります。ですから、地区大会戦での成績上位チームが選ばれやすいのは事実ですが、必ずしもそうではなく、そこでたとえ初戦敗退したとしても、代表となる可能性は十分にあるわけです。

また明治神宮大会においても、優勝校が自動的に出場権を得るのではなく、優勝校の所属する地区に選考枠が与えられるというものです。更に別の視点から選考される21世紀枠というものが用意されています。

21世紀枠とは、各都道府県大会で一定の順位以上になったことを条件に、部員不足、用具不足、或いは豪雪といった困難な状況の中でも頑張っている学校や、ボランティアなどの地域貢献で模範となっている学校に対して選考枠が与えられる制度です。その名の通り、21世紀に入った2001年の第73回大会から適用されました。

いずれにせよそれらは全て高野連の主導の下に行われます。春の高校野球がセンバツと称される所以です。

2020年の詳細

前年秋から始まる一連の過程を経て、翌年春の高校野球の出場校が選抜されます。近年では例外を除いて通常は32校が出場しています。

出場校

2020年の出場校を、出場枠別に見ていきましょう。先ずは地区枠です。

北海道地区には1枠が与えられています。

  1. 白樺学園(北海道)

東北地区からは2枠です。

  1. 仙台育英(宮城県)
  2. 鶴岡東(山形県)

関東は関東地区として4枠あります。東京は関東とは独立した東京地区として1枠持っています。

更に関東地区か東京地区のどちらか一方で1枠加算され、合計6校に出場枠が与えられます。

  1. 健大高崎(群馬県)
  2. 山梨学院(山梨県)
  3. 東海大相模(神奈川県)
  4. 桐生第一(群馬県)
  5. 国士舘(東京都)
  6. 花咲徳栄(埼玉県)

次に北信越地区からは2枠が用意されています。

  1. 星稜(石川県)
  2. 航空石川(石川県)

東海地区でも2校が同様に枠組みされています。

  1. 中京大中京(愛知県)
  2. 県岐阜商(岐阜県)

近畿地区からは6校が参加します。

  1. 天理(奈良県)
  2. 大阪桐蔭(大阪府)
  3. 履正社(大阪府)
  4. 智辯学園(奈良県)
  5. 明石商(兵庫県)
  6. 智辯和歌山(和歌山県)

中国地区には2校の枠があります。それから四国地区にも2枠が同様にあります。

そして中国と四国のどちらかの地区からもう1校加わり、両方合わせて5校となります。

  1. 倉敷商(岡山県)
  2. 鳥取城北(鳥取県)
  3. 明徳義塾(高知県)
  4. 尽誠学園(香川県)
  5. 広島新庄(広島県)

九州地区からは4校が出場します。

  1. 明豊(大分県)
  2. 大分商(大分県)
  3. 創成館(長崎県)
  4. 鹿児島城西(鹿児島県)

以上の28枠が地区代表として付与されます。次に明治神宮大会枠です。

2019年の大会優勝校は中京大中京でしたので、その所属する東海地区から明治神宮枠として1枠追加となります。

  1. 加藤学園(静岡県)

そして最後に21世紀枠として3枠が確保されています。

  1. 帯広農(北海道)
  2. 磐城(福島県)
  3. 平田(島根県)

地区枠28に明治神宮大会枠1と21世紀枠3を足した合計32校が、2020年の第92回選抜高等学校野球大会出場校です。今年はどんな熱いドラマが待ち受けているのか、とても楽しみですね。

開催日時

第92回大会は3月19日(木)から13日間にわたって熱戦が繰り広げられる予定です。組み合わせ抽選会が3月13日(火)午前9時から行われますが、夏の高校野球が初戦前を含めて都度合計3回組み合わせ抽選するのに対して、春の高校野球は初戦前のこの1回だけでその後の組み合わせの全てが決定します。

開催にかかわる一連のスケジュールは次の通りです。

  • 1月24日(金)午後3時 選考委員会結果発表
  • 3月13日(火)午前9時 組み合わせ抽選会
  • 3月19日(木) 開会式、開幕
  • 3月27日(金) 準々決勝戦
  • 3月28日(土) 休養日
  • 3月29日(日) 準決勝戦
  • 3月30日(月) 休養日
  • 3月31日(火) 決勝戦、閉会式、閉幕

今大会から、一週間で500球の投球制限が春夏通じて初めて導入されます。また毎回注目される入場行進曲は、Foorinパプリカに決定しています。

観戦手段

夏の高校野球と違って春の場合は、全都道府県から代表校が出るわけではありません。逆に同じ都道府県から複数校選ばれることが多々あります。

2020年では北海道、群馬県、石川県、奈良県、大阪府、大分県の6道府県が各2校ずつ選ばれています。ただでさえ夏と比べて総出場校数が少ないところに6道府県も重複しているので、全国47都道府県あるうち半数近くの21県の関係者にとっては、地元の高校が出ていないということになります。

しかし春は都道府県個別ではなくブロック化された地区を代表するチームの出場であり、夏とは全く別物と考えるべきでしょう。そこをしっかり理解できていれば、たとえ自分の出身地であったり居住地であったりする都道府県からの参加がないとしても、所属するブロックからの参加校に対しては、応援したくなるなるはずです。

応援といっても、誰もが簡単に甲子園球場に足を運べるわけではありませんが、この時期になるとNHKが朝から晩まで途切れることなく全試合を生中継しますから、テレビやラジオに釘付けになっている人も多いことでしょう。しかしたまには実際に試合を観戦しながらお気に入りのチームを応援したいものです。

観戦するには当然のことながら入場券が必要になってきます。チケットの購入方法は色々とあって、球場から遠方の方でもチケットの購入自体はそれ程難しいことではありません。

先ずはチケットの種類についてご説明しましょう。チケットは前売りの通し券と単日券、それに当日券の3パターンに大別できます。

通し券というのは定期券みたいなもので、指定期間中は何度でも出入りできる便利な代物ですが、余程球場の近隣に居住していない限り、連日通ってまでして観戦するのは難しいかも知れません。そもそも普通は地元又は地元に近い学校、或いは贔屓ひいきにしている高校を応援するだけでしょうから、単日券を購入すれば十分です。

一部の例外席を除いて殆どが自由席ですから、いざとなれば当日券でも大丈夫かも知れません。単日券も当日券も、セブンイレブンやローソン、ファミリーマートといった最寄りのコンビニでの店頭端末で即座に購入が可能ですし、ネット環境があればチケットぴあ・・やローソンチケットのサイトを通して購入することができます。

ちなみに通し券の方は、窓口での対面販売のみになります。主催者である毎日新聞の関連会社や施設などが中心となりますので、より詳しいことついては各地域の毎日新聞営業所に問い合わせて頂くのが宜しいかと思います。

この記事のまとめ

  • センバツ甲子園である春の高校野球の正式名称は、選抜高等学校野球大会である。
  • 通常全国10地区から28校と、明治神宮大会枠として1校、そして21世紀枠から3校の合計32校が高野連の推薦によって選抜される。
  • 2020年の出場校や、大会に関わるスケジュールの日程や時間については既に本文中に示す通りに発表されている。
  • 一度くらいは直接観戦して応援したいものだが、チケットの購入方法はコンビニやネットを利用すれば簡単である。

チケットを購入しようと思う場合、所詮プロではない高校野球だからといった油断は禁物です。高校野球は意外な程人気があって、夏の大会の方などは販売開始早々あっと言う間に完売となってしまう試合日もあるくらいです。

春の場合は夏程ではありませんが、それでも人気チームの対戦などがあればその日のチケットは早めに売り切れてしまいます。買うと決めたら善は急げ、迷っている暇はありませんよ!!